『けものフレンズ』と熱狂的ファンつけた『エヴァンゲリオン』との「共通点」
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『けものフレンズ』と熱狂的ファンつけた『エヴァンゲリオン』との「共通点」
「謎」の提示の仕方に仕組みがある『NEON GENESIS EVANGELION』 (C)GAINAX・カラー/Project Eva.
『エヴァ』では自然災害だと思われていた“セカンドインパクト”が、実は自然災害ではなかったことが途中明らかになるが、発見された“最初の使徒”の調査中に原因不明の大爆発を起こした事故という情報が追加される。それにより、これまで説明がない“使徒”や“人類補完計画”などについて謎が更に深まっていく。
『けものフレンズ』では物語が進む中で、所在不明の“ヒト” について“絶滅”の可能性が示唆されたりもする。その不穏さに、人類は本当に絶滅したのかどうか、なぜ「かばんちゃん」以外はいなくなってしまったのか、襲ってくる“セルリアン”とは何なのかなどについて考えてしまうわけだ。ゆる~い世界に何が起こったのか、気になって仕方がなくなる。
物語の間に情報提供が少しずつされていくが、更に謎や不穏さが深まるところが似ている。
登場人物の会話に「世界観を提示する話」や「単語」が唐突に出てくる『エヴァ』では“使徒”の来襲から物語が唐突に始まり、“人類補完計画”に始まる数えきれない専門用語がでてくる。
『けものフレンズ』では、専門用語の数こそ少ないが、最初に出会うサーバルから”セルリアン”や”サンドスター”という物語の中心ワードが当然のように展開される。
その単語などについて説明は基本的にされない両作品とも、その用語について詳しい説明がなされないことも共通している。
情報の提供に説明臭さがなく、それについて考えてもいいし、考えなくてもいい。ただ、それゆえに考えたくなる。「押しつけ感」がないところがポイントだ。そして、考えなかったとしても大いに物語を楽しめる。