【画像】 レバノン・ベイルート爆発事故の跡地をご覧ください
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ベイルート爆発 死者100人超 硝酸アンモニウムが大量に保管も中東・レバノンの首都ベイルートで4日、大規模な爆発があり、現地のメディアは赤十字社が死者が100人を超えたことを明らかにしたと伝えています。
レバノン政府は、爆発があった倉庫には爆薬の原料にもなる硝酸アンモニウムが大量に保管されていたと発表し、原因の究明を進めることにしています。レバノンの首都ベイルートにある港で4日、大規模な爆発があり、町の広い範囲で建物や車が壊れるなどの大きな被害が出ました。
現地のメディアは、けが人の搬送や救助に当たっているレバノンの赤十字社が、死者が100人を超え4000人がけがをしたことを明らかにしたと伝えています。
現地の日本大使館によりますと、ベイルート在住の日本人1人が割れたガラスで手と足を切り、病院で手当てを受けましたが、けがの程度は軽いということです。
レバノン政府は、テレビを通じて発表を行い、爆発があった倉庫には、爆薬の原料にもなる硝酸アンモニウムおよそ2750トンが2014年から保管されていたことを明らかにしました。
ただ、なぜ爆発が起きたのかは分かっておらず、今後、調査委員会を立ち上げて原因や責任の所在を調べたうえで、48時間以内に結果を公表するとしています。
これに先立ち、ディアブ首相は演説で、国民に対して団結を呼びかけたうえで、友好国などに支援を求めました。
レバノンは、長引く経済危機で政府の資金繰りが悪化し反政府感情が高まっていて、今回の被害の社会への影響が懸念されます。
硝酸アンモニウム 過去の事件や事故
中東・レバノンの首都ベイルートで起きた大規模な爆発では、爆薬の原料にもなる硝酸アンモニウムが爆発した可能性が指摘されています。
硝酸アンモニウムの爆発が原因となった事件や事故は、過去に世界で起きています。
このうち、2015年には中国・天津の倉庫で硝酸アンモニウムなどが引火して大規模な爆発が起き、合わせて173人の死者・行方不明者が出たほか、
周辺にあった300余りのマンションや工場などが被害を受けました。この爆発では中国政府の調査チームが報告書をまとめ、保管されていた化学物質の1つが気温の上昇で自然発火し、近くにあった硝酸アンモニウムなどに
引火して大爆発が起きたとみられ、危険物の保管方法などの安全管理のずさんさが事故につながったと指摘しています。また、1995年にアメリカ南部のオクラホマ州の連邦政府ビルが元軍人によって爆破され、政府職員や保育所にいた子どもなど168人が死亡、
500人以上がけがをした事件では硝酸アンモニウムが使われました。このほか2013年、南部テキサス州の肥料工場で起きた爆発で14人が死亡し、200人以上がけがをした事故では硝酸アンモニウムの爆発が原因だったと結論づけています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200805/k10012552261000.html
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